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多読
Hassan and Lulu: Book Two
Cooper Baltis (著), Patrick Kennedy (著) Createspace Independent Pub (2016/1/22)
ハッサンとルルの兄妹の父親探しの旅は第二巻に突入しました。
あらすじ(ネタバレあり)
父親の兄弟であるサヒル伯父さんの家を拠点にして、
父の友人(ガールフレンド?)の証言を頼りに、
音信不通の父親を探しに出ます。
アメリカ軍主体の有志連合による空爆は激しさを増し、
イラク軍の反撃も相まって、
バグダッド市内は混沌としています。
そんな中、バイクにまたがり、
八歳の女の子であるルルを連れての捜索です。
父の勤務先の大学に行って尋ねると、
父はイラク人の略奪犯によってけがをさせたれたとのこと。
善良なイラク市民にとって、
敵はアメリカ軍をはじめとする有志連合だけでなく、
同胞たるイラク人でもあるのです。
フセイン大統領による圧政によって押さえつけられていた、
シーア派、スンニ派、クルド人の
三勢力の対立が、
フセイン政権が崩壊し、
たがが外れてしまったために表面化してしまったのも、
治安悪化の原因の一つなのです。
病院に運ばれたはずだが、
どこの病院か見当が付かないと言われてしまいます。
無理もありません。
電話や通信、郵便などの情報伝達手段が壊滅状態なのです。
第一巻から時は進んで、
彼らを取り巻く環境は厳しくなるばかりです。
簡単な英語ながら、
その悲惨さ、恐ろしさ、おぞましさを
余すことなく表現しています。
どうぞあとはご自身で読んでみて下さい。
総文字数13,680 YL3点台半ば
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