
ひょんなことで出逢ったこの本が傑作でした
ぼんやりとAmazonのサイトをネットサーフィンしていたら発見したのがこの本です。著者は夏目杏子(なつめあんず)さんで、今作「九月の幻」が記念すべき出版第一作目のようです。
Googleで検索したところ、
【大阪晴山塾第2期 出版記念パーティー】
と銘打った、平成28年11月13日に開催されたイベントの告示ウェブサイト内に、
「140冊以上の本の著者、晴山陽一氏率いる電子出版塾「大阪晴山塾」の第2期生9人が一挙に出版! 」
という賛辞と共に紹介されている9人の出藍の誉れのお一人のようです。
あらすじ
松永五朗は「なにわ生命」に勤務する四十一歳のサラリーマン。所帯持ちで小学生の子どもがおり、穏やかな日々を過ごしていた。
橋本奈々美が現れるまでは・・・。
入社三年目、二十五歳の後輩社員、奈々美に誘われた飲み会の帰り、五朗のファンクラブを作りたい、好きなんです!と。
しかも好きはlikeじゃなくてloveの方だとまっすぐ目を見つめられて「告白」され、五朗の心はよからぬ妄想で千々に乱れます。
´`ァ,、ァ(*´Д`*)´`ァ,、ァワカルワカル
「こんな結婚しているオッサン、やめとけ」と、大人の男ぶった言いぐさで、まるで自分に言い聞かせるかのように奈々美を「説得」したものの、奈々美の想いに応えてあげられない申し訳なさと、五朗自身奈々美を突き放してはもったいない気がして、つい
「今度、飲みに行こか。二人で」
ヨシッ!ヨクイッタ!
このような感じで、物語の前半まで読み進んで、これはよくありがちな社内不倫の話なのか・・・と思いました。
だとしても、著者の夏目さんのおじさん心を知り尽くした筆致に、ページはどんどん進みます。
五朗の葛藤は、同じ所帯持ちの中年であるわたしにはよく分かります。
私ハソンナフウニモテタ事ハアリマセンガ(^_^;)
ところが、物語の中盤になって、予想だにしない展開になります。
∠( ゚д゚)/ 「え」
これで、わたしの夢見心地のスケベ心は雲散霧消します。
そしてさらに終盤、全ての真相が明らかになると、温かい気持ちに包まれる、とてもよい読後感を得られます。
ウルウルしてきちゃいました。
(´_`。)グスン
一言最後に言えることは・・・。
五朗が羨ましいっ!
是非是非みなさん、読んでみて下さい。(^o^)
そして、夏目杏子さん楽しい作品をありがとうございました。